祖父母がこの地で農業を営んでいて、叔父が家を継ぐことになっていましたが他界し、かわりに私が家を守るために埼玉県から岡山県に引っ越して来ました。

子どものころに帰省した時は、周り近所のどこもかしこもが畑をしていたのに、帰るたびに耕作放棄地が増えてきて寂しく感じていました。せっかく帰ってきたのだから、少しでも何か地域貢献できればと考え、祖父母が営んでいた農業を復活させてみようと決意し就農しました。

今年で就農3年目になりますが、最初の1年は岡山県立青少年農林文化センター三徳園の社会人就農研修に通い、農業の基礎を学びながら10㌃の南瓜からはじめました。

同じ品目を作っている地元の人や、営農指導員の方にアドバイスをもらいながら土地に合わせた品目を栽培しています。

一から育てて収穫し出荷まで携わることに楽しさを感じます。とれたての新鮮な野菜を食べられることも農家の醍醐味です。販売経路の選択や開拓にも面白味があります。

病害虫に苦労しています。あまり多くの農薬は使いたくないので最低限の量で防除を行っています。

また、出荷に応じての収入になるので、収支のバランスには、まだ慣れないと感じています。

植えてから収穫するまでのあいだに、空いた時間があるので、土地を借りてハウスの骨組みにビニールを張っています。そこで、年に何回も収穫できるチンゲンサイやアスパラガス等の施設野菜の栽培を考えています。

また地域の方に空いた畑があると声をかけてもらっていますが、自分の技量が追い付いていないのが現状です。一人前になって栽培面積を広げ耕作放棄地を少しでも減らしたいです。私のように、戻ってきてやってみようかなという人が増えていくよう産地を盛り上げ、仲間を増やしていきたいです。